コラム

 公開日: 2015-09-15 

特許の拒絶理由通知。あきらめずに専門家へ相談を

拒絶理由通知書は審査落ちではありません

特許の出願をしたあと、審査の結果「拒絶理由通知書」が送られてきた場合にはどのように対応すべきでしょうか。ここで早合点をして審査に落ちてしまったと考えてはいけません。
詳しく説明すると審査に本当に落ちてしまった場合には「拒絶査定」というものが出されます。「拒絶理由通知書」とはその「拒絶査定」に先立って予め出願人に拒絶理由を知らせてくれる制度なのです。

実際には特許出願のうち7〜8割に対して「拒絶理由通知書」が送付されると言われています。
ですので、ここで諦めずにその後の適切な対応を進める必要があります。拒絶理由通知への対応は、専門性の高いノウハウが要求されるので専門家へ相談するようにすべきでしょう。
拒絶理由通知への対応は何度でもやり直せるものではなく、根本的な拒絶理由の解消がなされない場合には「拒絶査定」となってしまう恐れがあるのです。

拒絶理由通知書への対応方法

まず拒絶理由通知書を受け取ったら、どの出願請求項がどのような拒絶理由にあてはまるのかを確認します。拒絶理由は、特許法第49条に記載されており、ここに記載のある理由以外で拒絶されることはありえません。拒絶理由がわかればその審査官の判断に、誤解・認識不足などがないか確認します。

そこでその審査見解に対して、意見・反論を行いたい場合には「意見書」を作成のうえ提出します。意見書には、引用文献との相違を説明する等説明によって、審査官に正しい判断をしてもらえるよう促すものです。

一方で、当該出願内容の補正を行うことで拒絶理由を解消することができる場合には「補正書」を提出します。これは出願時に提出した「明細書・特許請求の範囲・図面」を補充・訂正するためのものです。ただし補正ができる範囲は出願当初に記載した範囲に限定されますので、専門家のサポートのもと慎重にすすめるようにします。

分割出願による対応

意見書、補正書による対応のほかに「分割出願」という方法で拒絶理由を解消するケースも考えられます。分割出願とは、その名のとおり出願を分割することです。「発明の単一性」を満たしていないという拒絶理由は、「分割出願」で解消できます。「発明の単一性」とは、請求項に記載した発明がそれぞれ技術的に関連性があることを要求するものです。

また、出願した内容のうち一部の請求項のみが拒絶理由通知を受けている場合があります。その場合には、拒絶理由通知を受けている請求項を分割出願して、拒絶理由通知を受けていない請求項のみを残すことで、拒絶理由通知を受けていない請求項についていち早く特許を取得することが可能になるのです。

この記事を書いたプロ

中井国際特許事務所 [ホームページ]

弁理士 中井博

香川県高松市国分寺町新名440-21 松岡ビル3F [地図]
TEL:087-874-3377

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
中井博 なかいひろし

知的財産の正しい理解と、保護をサポートする専門家(1/3)

 「知的財産」という言葉を耳にしたことはありますか。これは、人が生み出した価値のある情報のことで、例えば、私たちの生活を豊かにするような新しい技術やアイデア、気持ちを豊かにする音楽や小説など、身の回りのさまざまなものが含まれます。しかしこれ...

中井博プロに相談してみよう!

テレビせとうち マイベストプロ

機械分野の専門知識を持ち、機動性に優れたサポートに強み

会社名 : 中井国際特許事務所
住所 : 香川県高松市国分寺町新名440-21 松岡ビル3F [地図]
TEL : 087-874-3377

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

087-874-3377

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中井博(なかいひろし)

中井国際特許事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
媒体特許とその定義について

 媒体特許の概要と経緯 一般的に「媒体特許」と呼ばれるものは「ソフトウェア媒体特許」のことを指します。ソ...

[ 弁理士のいつでも特許相談@高松 ]

特許取得のプレスリリース。タイミングを間違えると出願ができない場合も

 プレスリリースを早まるべからず 特許取得は非常に大きなPR効果を生むため、少しでも早く宣伝広報にも手を打...

[ 弁理士のいつでも特許相談@高松 ]

特許侵害された時の対応

 特許侵害を受けた場合の具体的対応 前回のコラム欄で、自社特許の侵害が疑われる際の初動対応について紹介し...

[ 弁理士のいつでも特許相談@高松 ]

特許を侵害されたと感じたらまずどうするか?

 他社の特許侵害を疑ってもまずは慎重な行動を 自社が持つ特許を「侵害されているのでは?」という事例が判明...

[ 弁理士のいつでも特許相談@高松 ]

国内優先権制度の趣旨・メリットは?

 国内優先権制度とは ある特許を出願したあとに、その技術をさらに改良して新たな技術を開発できるケースもよ...

[ 弁理士のいつでも特許相談@高松 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ