コラム

 公開日: 2015-05-03 

遺留分減殺請求とは

遺留分算定の基礎となるのは、財産価値額の確定

遺留分減殺請求とは、侵害された遺留分を取り戻すための請求をいいます。請求するためには、まず、遺留分がどれくらい侵害されているか、つまり遺留分侵害額を算定しなくてはなりません。
遺留分侵害額の算定に当たっては、(1)被相続人の財産を確定し、(2)その財産を金銭的に評価し、(3)遺留分を算定し、(4)その遺留分に照らして具体的に遺留分が侵害された額を算定する、という過程を経ます。それぞれの過程で検討すべき事柄が種々あり、相続債務がある場合など事案によっては、かなり複雑な作業が必要になります。

遺留分の請求は、話し合いでも解決できる

遺留分侵害額を明らかにした後は、被相続人のどのような行為に対して遺留分減殺請求をしていくかを検討します。つまり、被相続人のどのような行為が、遺留分の侵害につながったのかを確認していきます。その対象が複数ある場合は、まずは、遺贈、次に、死因贈与、そして、贈与(新しい贈与から順に対象となります。原則、減殺請求の対象となる贈与は、相続開始前の1年間にされたものに限られます)を確認します。これらの対象の行為でもって利益を受けた人に対し、遺留分減殺請求を行います。
遺留分減殺請求は、必ずしも裁判所での手続は必要ありません。まずは話し合いを求め、もし話し合いで解決できなければ、家庭裁判所での調停、地方裁判所での訴訟へと進みます。

遺留分を請求できる期間には時効がある

遺留分減殺請求をするに当たり、気をつけなければならないのは、時効の問題です。相続が開始したこと及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間に行使しなければ、遺留分は時効により消滅してしまいます(民法1042条)。安全策としては、相続が開始したことを知ったときから1年以内に、内容証明郵便で、被相続人の財産を譲り受けた方(遺言執行者がいる場合はその人にも)に対し、遺留分の請求を行うことを通知しておくとよいでしょう。つまり、「私には遺留分があります。遺産をもらい過ぎでいる方から遺留分を返してもらう意思があります」と通知するのです。意思表示が相手方に伝えられれば、それで足ります。しかし、証拠を残すためにも内容証明郵便で意思を伝えておくとよいでしょう。また、相続開始から10年を経過したときも、遺留分は消滅してしまいます。請求を検討している場合は気を付けましょう。

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