コラム

 公開日: 2015-05-25 

法定相続人にあたらない人に相続財産を与えたい場合

相続人は民法で決められている

相続ができる相続人は、法定相続人として民法で決められています。そして、その相続順位も民法で決められています。相続人となるのは、被相続人の配偶者、子どもです。子どもがいないときは、被相続人の直系尊属(父母、父母がいなければ祖父母)です。もし直系尊属もいないときは、兄弟姉妹が相続人となります。
しかし、死後、近親者以外の人に財産を与えたいと考えることもあるでしょう。例えば、あなたに身の回りの世話をしてくれているAさんがいるとします。Aさんが甥姪の場合、どんなに親しくしていても、相続人にならないことがあります。また、あなたのお子様が既に亡くなっている場合、その配偶者は、どんなにあなたの身の回りの世話をしてくれていても、相続人にはなりません。民法の決まりによりAさんが相続人にはあたらない場合、何もしておかなければ、あなたの財産を与えることはできません。では、Aさんにも財産を与えたいと考える場合、どうすればよいでしょうか。

方法① 遺言をつくる

死後、Aさんに財産を与える一つの方法は、遺言を作成することです。誰が相続人になるのかは、民法によって定められているため、被相続人が相続人を決めることはできません。しかし、遺言によって財産を分け与えることができます。このように遺言によって特定の人に財産を渡すことを、遺言書による贈与という意味で「遺贈」といいます。ただ、場合によっては、遺留分をめぐる争いがおきる危険性もあります。遺留分を侵害してしまうことがわかっている場合は、遺贈する理由と遺留分を放棄してくれるようお願いしておくことも考えられます。ただ、遺留分は相続人の権利のため、放棄を強制することはできないことに注意しましょう。また、遺言が無効とされてしまうこともありえます。

方法② 養子に迎える

遺言よりも確実な方法として、養子縁組をして「子」にしてしまうという方法も考えられます。養子縁組は、結婚するときと同じように、役所に届出をすることによって行います。ただし、養子縁組を結ぶことにより、養子には実子と同様の権利が生じることになります。そのため事前に、利害関係が生じる家族とも十分話し合いをして理解を得ておく必要があるでしょう。また、民法上、種々制限があることも忘れてはいけません。主だったものとしては、年長者を養子とすることはできません。未成年者を養子とする場合は、家庭裁判所の許可が必要です(自身又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は不要)。

この記事を書いたプロ

滝口・上枝法律事務所 [ホームページ]

弁護士 滝口耕司

香川県高松市寿町一丁目2番5号 [地図]
TEL:087-821-7801

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
滝口耕司 たきぐちこうじ

個人からの相談で急増している「遺産相続」(1/3)

 JR高松駅の徒歩圏内にある「滝口・上枝法律事務所」では、現在4人の弁護士が在籍。交通事故や離婚、多重債務問題など、さまざまな案件を広く扱っています。代表の滝口耕司さんは弁護士として事業主や個人からの相談に携わる一方で“弁理士”として、特許...

滝口耕司プロに相談してみよう!

テレビせとうち マイベストプロ

遺産の分配や放棄、遺言書作成など、さまざまな局面に対応

会社名 : 滝口・上枝法律事務所
住所 : 香川県高松市寿町一丁目2番5号 [地図]
TEL : 087-821-7801

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

087-821-7801

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

滝口耕司(たきぐちこうじ)

滝口・上枝法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
相続制度のゆくえ

相続制度は、今後、どのように変わっていくのでしょうか。時代の流れによって人々の考え方や価値観は変わって...

[ 相続問題:相続制度全般 ]

婚外子がいる場合の相続

 婚外子にも法定相続分がある あなたに婚外子がいる場合、死後に備えてどのようなことを注意しておかなければ...

[ 相続問題:婚外子の相続 ]

老後のための遺産管理財産管理に任意後見契約

 元気なうちに、将来財産管理をしてくれる人を定める 老後いつまでも、ご自身で財産管理ができるとは限りませ...

[ 相続問題:老後の財産管理例 ]

老後のための財産管理に財産管理委任契約

 早めに財産管理に備えるなら… 老後のため、どなたか信頼できる方に財産の管理をお願いしたい、元気なうちに将...

[ 相続問題:老後の財産管理例 ]

遺言の効力に疑いがある例

 相続人の間で遺言書の効力に疑問が!? 被相続人の死後、遺言があることが分かると、原則、遺言の記載にした...

[ 相続問題:遺言無効に関するトラブル対処 ]

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ