コラム

 公開日: 2015-04-14 

遺留分とは

被相続人の配偶者や子は、一定の相続財産が確保される

有効な遺言がある場合、被相続人の財産は、遺言によって自由に分配されます。しかし、被相続人が、遺言で財産のいかなる処分方法を書いたとしても、奪われることのない相続財産があります。それを「遺留分」といい、一定の相続人には、最低限相続できる割合があります。被相続人の財産に頼って生活していた場合、死後、生活が脅かされてしまうかもしれません。遺留分は、相続人の生活を守ることなどを目的にしています。
民法では、法定相続人といって、相続人になれる人とその順位を決めています。配偶者は常に相続人となり、被相続人の子、直系尊属(父や母)、兄弟姉妹の順としています。一方、遺留分権利者には、「兄弟姉妹」は含まれません。被相続人の直系尊属には、相続分×1/3、それ以外の場合は相続分×1/2が保護されます。

遺留分、具体的には…?

例えば、被相続人に配偶者と子どもがいる場合に、遺言で「全財産を子どもに与える」とあったとします。配偶者の遺留分はどれくらいでしょうか?配偶者は原則として、相続財産の1/2が分配されます。その1/2ということなので、1/4の財産を遺留分によって取得できます。
また、被相続人に配偶者と子ども2人がいて、遺言で「知人のA氏にすべて与える」とあった場合はどうでしょうか?配偶者の遺留分は、相続分(1/2)×1/2、つまり1/4です。子ども1人の遺留分は、相続分(1/2×1/2)×1/2、つまり1/8です。

侵害された遺留分は「遺留分減殺請求」できる

例え遺言で相続人から外れていても、あなたが遺留分権利者であれば、遺留分を主張することができる可能性があります。ただし、遺留分を行使するには、消滅時効の定めに注意しなければなりません。相続が開始したこと及び減殺すべき贈与又は遺贈があることを知ったときから1年以内に行使しなければなりません(民法1042条)。行使する際は、遺留分を侵害された相続人は、侵害した相手に遺留分減殺請求の「通知」をします。裁判上の手続きや書面は必要なく、口頭でもできます。しかし、これでは立証が難しいことがあります。そのため安全策としては、相続が開始したことを知ったときから1年以内に、内容証明郵便を送り、遺留分の請求を行うことを通知しましょう。また、相続開始から10年間経過すると権利の行使ができなくなることにも注意しておきましょう。
被相続人も相続人も、遺留分の存在を知っておくことが、よりよい相続につながります。

この記事を書いたプロ

滝口・上枝法律事務所 [ホームページ]

弁護士 滝口耕司

香川県高松市寿町一丁目2番5号 [地図]
TEL:087-821-7801

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
滝口耕司 たきぐちこうじ

個人からの相談で急増している「遺産相続」(1/3)

 JR高松駅の徒歩圏内にある「滝口・上枝法律事務所」では、現在4人の弁護士が在籍。交通事故や離婚、多重債務問題など、さまざまな案件を広く扱っています。代表の滝口耕司さんは弁護士として事業主や個人からの相談に携わる一方で“弁理士”として、特許...

滝口耕司プロに相談してみよう!

テレビせとうち マイベストプロ

遺産の分配や放棄、遺言書作成など、さまざまな局面に対応

会社名 : 滝口・上枝法律事務所
住所 : 香川県高松市寿町一丁目2番5号 [地図]
TEL : 087-821-7801

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

087-821-7801

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

滝口耕司(たきぐちこうじ)

滝口・上枝法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
相続制度のゆくえ

相続制度は、今後、どのように変わっていくのでしょうか。時代の流れによって人々の考え方や価値観は変わって...

[ 相続問題:相続制度全般 ]

婚外子がいる場合の相続

 婚外子にも法定相続分がある あなたに婚外子がいる場合、死後に備えてどのようなことを注意しておかなければ...

[ 相続問題:婚外子の相続 ]

老後のための遺産管理財産管理に任意後見契約

 元気なうちに、将来財産管理をしてくれる人を定める 老後いつまでも、ご自身で財産管理ができるとは限りませ...

[ 相続問題:老後の財産管理例 ]

老後のための財産管理に財産管理委任契約

 早めに財産管理に備えるなら… 老後のため、どなたか信頼できる方に財産の管理をお願いしたい、元気なうちに将...

[ 相続問題:老後の財産管理例 ]

遺言の効力に疑いがある例

 相続人の間で遺言書の効力に疑問が!? 被相続人の死後、遺言があることが分かると、原則、遺言の記載にした...

[ 相続問題:遺言無効に関するトラブル対処 ]

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ