コラム

 公開日: 2015-04-16 

遺言無効とは

せっかくの遺言が無効に!?遺言作成のポイントとは?

遺言が作成されていても、無効とされてしまうことがあります。そのような場合は、遺言者の意思を尊重した遺産の分割はできなくなってしまいます。また、無効な遺言書には法的拘束力がないため、被相続人はその遺言書の内容に従う必要もありません。
遺言が無効になるのはどんな場合でしょうか?大きくわけて、2つあります。1つは、形式的な要件を満たしていない場合です。もう1つが、形式的要件をみたしていても、実質的な要件をみたしていないので無効となってしまう場合です。

形式的要件と実質的要件を満たさなければいけない

形式的要件が問題となるのは、主に自筆証書遺言です。自筆証書遺言とは、全文を自分で書く遺言のことです。費用もかからず、いつでも書けるなど手軽に作成できるため、近年多く利用されています。自筆証書遺言の場合は、民法で決められた要件、①遺言の全文、②作成した日付、③氏名を、それぞれ自書して押印しなければなりません(民法968条)。訂正する場合にも、決まりがあります。これらを満たしていなければ、無効とされてしまいます。
また、形式的な要件をみたしていたとしても、実質的な要件をみたしていないとして無効とされる例もあります。
実質的要件をみたさない場合とは、遺言者が、自分がしようとしている遺言の内容や、その遺言により法律上どういう結果がもたらされるのかを理解する能力(遺言能力)を備えていない場合です(民法963条)。例えば、遺言をしたときに認知症になっていたような場合(程度にもよります。)です。高齢社会の今、認知症と遺言の問題は多く発生しています。

公正証書遺言であっても注意が必要

遺言能力は、15歳になれば認められます(民法961条)。しかし、遺言能力があるかないかは、遺言無効の訴えの中で、裁判でもって判断されることになります。事案ごとに、遺言者の病状や、遺言作成に至るまでの経緯、遺言者の生活状況、遺言の内容などについて、細かく検討された結果、判断されることになります。
より確実な遺言をする方法として、公証役場で公証人に作成してもらう公正証書遺言があります。公正証書遺言では、遺言者の真意を確保するため、2人(以上)の証人に立ち会ってもらい、遺言者が述べた遺言の内容を公証人が記します。しかし、公正証書遺言であったとしても、無効とされる判例もあります。遺言能力が疑われる場合、遺言の作成前後に医師の診断書(遺言能力に問題ない旨)を得るなど状況に応じた対応をしておくとよいでしょう。

この記事を書いたプロ

滝口・上枝法律事務所 [ホームページ]

弁護士 滝口耕司

香川県高松市寿町一丁目2番5号 [地図]
TEL:087-821-7801

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
滝口耕司 たきぐちこうじ

個人からの相談で急増している「遺産相続」(1/3)

 JR高松駅の徒歩圏内にある「滝口・上枝法律事務所」では、現在4人の弁護士が在籍。交通事故や離婚、多重債務問題など、さまざまな案件を広く扱っています。代表の滝口耕司さんは弁護士として事業主や個人からの相談に携わる一方で“弁理士”として、特許...

滝口耕司プロに相談してみよう!

テレビせとうち マイベストプロ

遺産の分配や放棄、遺言書作成など、さまざまな局面に対応

会社名 : 滝口・上枝法律事務所
住所 : 香川県高松市寿町一丁目2番5号 [地図]
TEL : 087-821-7801

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

087-821-7801

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

滝口耕司(たきぐちこうじ)

滝口・上枝法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
相続制度のゆくえ

相続制度は、今後、どのように変わっていくのでしょうか。時代の流れによって人々の考え方や価値観は変わって...

[ 相続問題:相続制度全般 ]

婚外子がいる場合の相続

 婚外子にも法定相続分がある あなたに婚外子がいる場合、死後に備えてどのようなことを注意しておかなければ...

[ 相続問題:婚外子の相続 ]

老後のための遺産管理財産管理に任意後見契約

 元気なうちに、将来財産管理をしてくれる人を定める 老後いつまでも、ご自身で財産管理ができるとは限りませ...

[ 相続問題:老後の財産管理例 ]

老後のための財産管理に財産管理委任契約

 早めに財産管理に備えるなら… 老後のため、どなたか信頼できる方に財産の管理をお願いしたい、元気なうちに将...

[ 相続問題:老後の財産管理例 ]

遺言の効力に疑いがある例

 相続人の間で遺言書の効力に疑問が!? 被相続人の死後、遺言があることが分かると、原則、遺言の記載にした...

[ 相続問題:遺言無効に関するトラブル対処 ]

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ