コラム

 公開日: 2015-04-17 

婚外子の相続について

婚外子がいる場合の相続はどうなる?改正民法が成立

「子」は、法律上、嫡出子と非嫡出子の区分があります。嫡出子とは、婚姻関係にある男女間に生まれた子です。一方、婚姻関係にない男女の間に生まれた子は、「嫡出でない子」(非嫡出子)といわれます。嫡出でない子は、婚外子とも呼ばれています。
日本では長く、「家」に重きを置いてきました。婚姻も、子を得て、家系を存続させるための制度と捉えられてきました。子ができなければ、婚姻外の女性との間に生まれた子を迎え、「家」の後継者とすることも容認されていました。しかし、明治時代になり、西洋の一夫一婦制の思想が広まり、婚姻関係にない男女の間に生まれた子と区分を設けるようになったといわれています。

婚外子にも相続する権利がある

最近まで、嫡出子と非嫡出子の区分は、遺産相続において大きな影響を及ぼしていました。非嫡出子にも、もちろん相続分があります。その相続分は、嫡出子の1/2とされていました(改正前の民法900条4号)。法律上の婚姻関係にある夫婦から生まれた子を優先することで、法律婚の尊重を図るとともに、嫡出でない子の保護もできるとして、理解されてきました。しかし、嫡出でない子の相続分が嫡出子の1/2であることは、法の下の平等に反するなどさまざまな議論がなされてきました。
最高裁判所は、平成25年9月4日、この規定が憲法に違反すると判断しました。これを受けて、平成25年12月5日、民法が改正され、嫡出でない子の相続分も、嫡出子の相続分と同じとされました。この改正法は、平成25年9月5日以後に開始した相続について適用されます。なお、同期間に発生した相続であっても、すでに遺産分割協議が終了している場合、その内容を覆すものではありません。

法改正により、婚外子の相続は身近な問題になり得る

この法改正は、嫡出でない子すべてに当てはまるわけではありません。嫡出でない子は、さらに法律上2つに分かれます。親に「認知された子」と「認知されていない子」です。前者は相続権利を得ます。一方、後者は、父親と子の血のつながりがあっても、法律上は親子関係があるとはみなされたため、相続権利を得ることはできません。
近年、シングルマザーや夫婦別姓を選択するために婚姻届を出さない人が増えています。つまり、婚外子も増えています。関係性によっては、相続の問題が起きることもあります。今後、法の行方を見守るとともに、有効な遺言をつくることが、争続を防ぐことになるでしょう。

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