コラム

 公開日: 2016-05-05  最終更新日: 2016-05-11

『借入交渉時に気をつけたいこと』

融資を受ける立場からすると、低い金利でたくさん借りたいと思うのは当然です。

しかし、信用力の低い中小企業の場合、現実はそうはいきません。

金利を優先するのか?それとも金額を優先するのか?という選択を迫られます。


年商約3,000万円のある会社の事例です。銀行に融資を申し込んだところ、

当初は「3,000万円ぐらい狙いましょう。」と大変乗り気だったようです。

しかし、提案内容が保証協会の保証付き融資であったため、

保証料を考えると実質的な金利が高くなるとして、プロパー融資で提案するよう依頼しました。

さらに、日本政策金融公庫から1%台の金利で調達していることを引き合いに出し、

金利面の注文もつけたようです。

結果、最初は乗り気だった銀行の担当者も、いつの間にかトーンダウンしてしまい、

「500万円ぐらいだったら・・・」という提案になってしまったとのことです。


銀行から見た場合、保証協会の保証があれば、最終的な回収の懸念は殆どありませんので、

大きな金額を融資することができます。

ただ、借り手からすると、国に対して別途保証料を支払わなくてはなりません。


一方、プロパー融資は保証料がかかりませんので、実質的な金利は総じて安くなります。

しかし、銀行から見ると、高いリスクを取りますので、融資審査は相当厳しくなります。

「中小企業が低い金利でたくさん借りることは難しい。」という理由はここにあります。


そもそも、金利は貸し手の条件です。「希望金利以上であれば借りない」という明確な方針があるならば、

借り手が条件提示をしても構いませんが、「借りること」が本来の目的であれば、

金利の注文はつけない方が良さそうです。


金融機関は重要な取引先の1つです。

貴社の販売先や仕入先と同じように接してみてはいかがでしょうか。

例えば、貴社がどうしても仕入れたい商品を持っている大手の企業に初めて訪問したとします。

まだ販売してもらえるかどうかも分からない状態なのに、いきなり最安値の仕入先を引き合いに出して、

値段の交渉を始めたら、きっと商談はうまくいかないはずです。


ビジネスの条件は相手との力関係で決まります。借入も同じです。

貴社が相当強い立場にないならば、

「金利に拘るのか」「金額に拘るのか」目的を明確にして交渉にあたることをおすすめします。

この記事を書いたプロ

吉川和良税理士事務所 [ホームページ]

税理士 吉川和良

香川県高松市番町1丁目6番6号 甲南アセット番町ビル403 [地図]
TEL:087-873-2404

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
吉川和良 よしかわかずよし

「守りの姿勢から攻めの姿勢へ。」を経営方針に(1/3)

 高松市中心部のオフィス街に事務所を構える税理士の吉川和良さん。事務所を開設する前には、世界4大会計法人の1つである「税理士法人 プライスウォーター ハウスクーパース」のM&amp;A・トランザクション部に所属。メガバンク大阪本店に出向し、主に事業...

吉川和良プロに相談してみよう!

テレビせとうち マイベストプロ

先見経営と先行管理の仕組みで「あんしん経営」をサポート

会社名 : 吉川和良税理士事務所
住所 : 香川県高松市番町1丁目6番6号 甲南アセット番町ビル403 [地図]
TEL : 087-873-2404

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

087-873-2404

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

吉川和良(よしかわかずよし)

吉川和良税理士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
『ビジネスの原点はビジネスモデルです。』

事業体の収益や拡張性は、事業立地(誰に何を売るのか?)とビジネスモデルで大半が決まります。マネージメント...

『10回払いの融資は本当に使えないのか?』

金融機関から初めてプロパー融資の提案を受けるときにありがちなのは、返済期間10か月など超短期の融資です。...

『今の自社を、今日の自分をベンチマークしてはいけません。』

■A氏、B氏…Z氏に、これから飲食店を出店するとして、そのお店作りについて(イメージを)聞いてみました。※他...

『金融行政の動向について』

日本の金融機関は、長らく「金融庁マニュアル」に縛られてきました。金融庁マニュアルの本来の目的は、金融機関...

『創業者が陥る4つの楽観主義とは…』

■創業して最初の壁、デスバレー※を越えられない理由は大きく二つです。1.事業自体が本質的に的外れであるケ...

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ